胎児の聴覚と生後の聴感覚~音と音楽に関する私的ノート・2

●胎児期に刻まれた原初の音の記憶  これは夏真っ盛りのとある湖での夕陽が沈み、間もなく漆黒の闇に移ろうとする間際の光景です。人はこうのような明から暗への転換に、ある時は命の無常を感じ、またある時は切ないほどに明日がまた来ることを祈ったに違いありません。  その時心の状態によって、夕陽は激しく音を立てて沈んでいくようにも感…

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音について~私的ノートから1

●私たちの音の原点  初夏のとある島の朝の風景です。周囲を赤く染めながら山の峰を越えて上ってきた太陽が、雲の層の向こうから海に金色の光の帯を投げ掛けています。そこに、朝の漁から帰った小舟が小刻みに体を揺らし、乾いた響きのエンジン音で規則的なリズムを刻みながら通り過ぎていきます。  ここには、実際の音は船のエンジン音と、岸に寄…

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音楽を愛する友へ

●音楽を愛する友へ  かねてから不思議に思っていることがあります。それは音楽が大好きだという人のなかに、再生装置にはこだわらない、ある程度のものでいいじゃないか、という気持ちの人がじつにに多いことです。作曲家や演奏家にもそういう意見の人たちが多いのです。  しかし、音楽は生(なま)で聴くよりも、CDなどの録音メディアを再生して聴…

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